御影公会堂(神戸大空襲で外壁を残して焼けた建物)|何があった場所か
石屋川と国道2号が交わる地点に建つ、昭和8年(1933)竣工の建物である。文化遺産オンラインは、嘉納治兵衛の寄附、清水栄二の設計、大林組の施工によるものとし、平成30年(2018)5月10日に国の登録有形文化財に登録されたと記す。御影公会堂の沿革は、昭和20年(1945)の戦災で外壁を残して内部がほぼ全焼し、修復を経た昭和28年(1953)に利用を再開したと記す。兵庫県立美術館は、焼け野原のなかにたつこの建物が「火垂るの墓」に描かれたと紹介している。
時のながれ
- 昭和8年(1933) — 旧御影町が白鶴酒造7代目社長の嘉納治兵衛から寄付を受けて建設したと、御影公会堂の沿革は記す。
- 昭和8年(1933) — 清水栄二の設計、大林組の施工による鉄筋コンクリート造3階建地下1階の建物であると、文化遺産オンラインは記す。
- 昭和20年(1945) — 戦災で外壁を残し、内部がほぼ全焼したと、御影公会堂の沿革は記す。
- 昭和25年(1950) — 旧御影町と神戸市が合併し、改修工事を実施したと、同じ沿革は記す。
- 昭和28年(1953) — 改修工事が完了し、利用を再開したと、同じ沿革は記す。
- 平成29年(2017) — 耐震改修工事が完了し、地下に御影郷土資料室と嘉納治五郎記念コーナーが開設されたと、同じ沿革は記す。
- 平成30年(2018) — 5月10日に登録有形文化財(建造物)として登録されたと、文化遺産オンラインは記す。
編集部の調査メモ
このページを作るにあたって、編集部が何を確認したか、このページでどう扱ったかを記録しています。
資料で確認できたこと
- 文化遺産オンラインは、御影公会堂を登録有形文化財(建造物)とし、登録年月日を2018年5月10日、構造を鉄筋コンクリート造3階建地下1階、建築面積を1032平方メートル、建築年代を1933年と記載する。
- 同じデータベースは、設計者を清水栄二とし、嘉納治兵衛の寄附と大林組の施工によるものと記す。
- 文化庁の日本遺産ポータルサイトは、御影郷の白鶴嘉納家7代目治兵衛が出資して建設したとし、展望塔であるフライタワーが特徴で昭和8年(1933)の建築と記す。
- 御影公会堂の沿革は、1933年に旧御影町が白鶴酒造7代目社長の嘉納治兵衛から寄付を受けて建設したと記す。
- 同じ沿革は、1945年の戦災で外壁を残して内部がほぼ全焼したとし、1950年に改修工事を実施、1953年に改修工事が完了して利用を再開したと記す。
- 兵庫県立美術館のネットミュージアム兵庫文学館は、「火垂るの墓」の場面として、清太と節子が石屋川の堤防から焼け野原の中にたつ御影公会堂をながめたと紹介する。
- 同じ館は、神戸大空襲を1945年3月17日、5月11日、6月5日の3回とし、兵庫県資料など公的記録では現在の神戸市域で死者約7600人、焼失家屋約145000棟、罹災者約55万人とされると記す。
- 神戸市の施設案内は、所在地を神戸市東灘区御影石町4-4-1、開館時間を9時から21時、休館日を火曜と12月29日から1月3日までと記す。
そのため、このページではこうしています
- 阪神大水害での被災を示す公的な資料が見あたらなかったため、水害には触れず、資料で確認できる戦災の経過だけを記した。
- 所在地は、御影公会堂の沿革と神戸市の施設案内が用いる住居表示にしたがった。
- 建物は国道2号に面しており、外観は歩道から見ることができる。
- ホールと会議室は貸館であり、内部を見るには利用の申込みか催しへの参加が必要である。地下の御影郷土資料室と嘉納治五郎記念コーナーは9時から17時まで開いている。
- 休館日は火曜と年末年始であるため、訪ねる日には注意したい。
現地確認: 未実施
❓まだ分かっていないこと
この場所には、資料ではまだ確認できていない事柄がある。
- 昭和13年(1938)の阪神大水害でこの建物そのものが被災したとする記載は、文化遺産オンライン、日本遺産ポータルサイト、御影公会堂の沿革、神戸市の東灘区の歴史のいずれにも見あたらなかった。
- 戦災で焼けた範囲を部屋の単位まで特定する公的な記録は確認できなかった。
- 現在の外壁のどこまでが竣工時のものであるかを示す資料は確認できなかった。
- 所在地の表記が資料により異なる。文化遺産オンラインは御影石町四丁目73-1と記し、御影公会堂の沿革と神戸市の施設案内は御影石町4丁目4番1号と記す。
- 戦後の改修の年次について、御影公会堂の沿革は1950年に着手して1953年に完了し利用を再開したと記すが、京都芸術大学の卒業研究として公開された報告は昭和26年から31年にかけて行われたと記す。
参考・出典
- 御影公会堂 - 文化遺産オンライン
文化庁 - 御影公会堂 - 日本遺産ポータルサイト
文化庁 - 歴史 - 御影公会堂
御影公会堂 - 利用案内 - 御影公会堂
御影公会堂 - 企画展示 神戸大空襲と文学 - ネットミュージアム兵庫文学館
兵庫県立美術館 - 神戸市立御影公会堂 施設案内
神戸市 - 東灘区の歴史
神戸市東灘区
🗺 この地点を明治の地図で見る(今昔マップ on the web)
近くの痕跡
- 石屋川の天井川と旧石屋川隧道跡(水の痕跡・約340m)
- 阪神大水害の水災紀念碑(住吉川・落合橋)(水の痕跡・約2.1km)
- 旧生田川の付け替え跡(フラワーロードと加納町の由来)(水の痕跡・約5.4km)
- 北野天満神社(福原京の鬼門鎮護と伝わる社)(方位の痕跡・約5.7km)